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【はたらく細胞から学ぶ】肺炎球菌とは?治療薬は?

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今や大人気の「はたらく細胞」。アニメ公開前からこの漫画は面白いからアニメも見てとオススメしていた僕でもこんなに人気が出るとは思っていませんでした。

今回はそんな大人気「はたらく細胞」に出てきた肺炎球菌について薬剤師視点で解説していこうと思います。はたらく細胞の話の中で取り上げられていない治療薬についてもまとめてみました!

 

肺炎球菌とは

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はたらく細胞「肺炎球菌」より引用

 はたらく細胞の第1話で登場する強面の肺炎球菌。いったいこの細菌はどのような特徴を持っているのでしょうか。

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肺炎レンサ球菌(Streptococcus pneumoniae)とは、肺炎などの呼吸器の感染症や全身性感染症を引き起こす細菌。日本の臨床医療現場では肺炎球菌と呼ばれることが多い。また、かつては肺炎双球菌 (Diplococcus pneumoniae) と呼ばれていた。病原菌であるとともに、遺伝学の発展に大きな影響を与えた実験材料としてもよく知られる。

wikipediaより引用

マンガで登場するような強面の肺炎球菌と違って実際の肺炎球菌は丸くてかわいいですねw

さらに一般的に肺炎球菌と呼ばれているものは実は肺炎レンサ球菌というのがしっかりとした名前なので気を付けましょう。ただ臨床現場では肺炎球菌で通じるのであまり問題はありません。

肺炎球菌は市中肺炎の主な原因菌の一つで、肺炎以外にも、中耳炎、髄膜炎、膿胸などの化膿性炎症の原因になることも知っておきましょう。

肺炎球菌性肺炎は、咳や痰(鉄さび色)、発熱などの症状が特徴で、一般に重症になることはありませんが日和見感染での重症化が問題となっています。

莢膜

はたらく細胞の話の中で、肺炎球菌と白血球が戦うシーンがとても印象的ですね。

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はたらく細胞「肺炎球菌」より引用

このシーンで肺炎球菌は白血球の攻撃をいとも簡単に止めています。その防御力には肺炎球菌を覆う莢膜が関係しているんです。

莢膜は細菌表面を覆う表面構造で、多糖類あるいはポリペプチドから構成されています。細菌細胞間や細菌と組織の粘着に関係していますが、さらに食菌作用、補体の作用に対する抵抗性を付与することができるのです。

この莢膜があることにより白血球などの食作用を持つ免疫機構から逃げることができるのですね。

莢膜は全ての細菌が持っているわけではないので、今回の肺炎球菌は莢膜を持つという特徴が描かれているのですね。

はたらく細胞でのこだわり

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はたらく細胞アニメ公式HPより引用

 はたらく細胞は話の中でいろんなところに細かいこだわりが描かれています。本編では解説されていませんが、この肺炎球菌の配色にも細かいこだわりがあるんです。

みなさんはなぜ肺炎球菌が紫色をしているかわかりますか?

そうです、肺炎球菌はグラム染色で陽性を示すからなのです。グラム陽性菌はグラム染色で紫色に染められますからね。多分ですがそれが理由だと思います・・・w

治療薬は?

ここからは、はたらく細胞から少し離れて肺炎球菌の治療のお話。はたらく細胞の話の中では肺炎球菌をくしゃみによって体外に出していますね。

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はたらく細胞「肺炎球菌」より引用

では肺炎球菌に薬を使うとしたらどの薬を使うのが良いのでしょうか。

肺炎球菌性肺炎の第一選択薬とされているのはペニシリン系抗生物質です。しかし最近はペニシリン抵抗性の肺炎球菌が問題となっているようですね。

ワクチン

肺炎球菌にはワクチンが有効で、成人用と小児用の2種類があります。予防接種健康被害救済制度(予防接種法)で小児用と成人用が使い分けられています。

小児用肺炎球菌ワクチンはA類疾病に分類されており、生後2か月~5歳未満のうちに1~4回の定期接種が努力義務となっています。

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小児用肺炎球菌ワクチン「プレベナー13」

wikipediaより引用

また成人用の肺炎球菌ワクチンはB類疾病に分類され、65 歳の者および60歳以上65歳未満の人で、心臓、腎臓または呼吸器の機能に自己の身辺の日常生活活動が極度に制限される程度の障害を有する者およびヒト免疫不全ウイルスにより免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障害を有する人に1回接種します。

長々と書きましたが、結局は高齢で、肺炎球菌感染での重症化が予想される人が対象と覚えておきましょう!これはB類疾病なので努力義務はありません。

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ニューモバックス

wikipediaより引用

肺炎球菌一つにしても結構な情報量ですね。薬剤師として学ばないといけないことはまだまだありそうです。。。

いかがでしたでしょうか。マンガで描かれていない部分を補完しようと思いましたが、この記事で書けなかったこともまだまだありますね。

ですが、はたらく細胞をきっかけに病気について調べることができ、さらにそれをみなさんと共有できるということができてとても良かったです。

この記事でさらに付け加えた方がいい内容や、ここは違うんじゃないという箇所があれば教えてください!

これからも「はたらく細胞から学ぶ」シリーズを続けれたらなと思います!

 

www.103yakyaku.com

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